「千代田キャンパス再開発プロジェクト」工事が初の正月を迎えました。2012年に工事はどう進むのか、施工を担当する戸田建設の現場作業所長・中出敏夫さん=写真左=に年頭にあたりお話をうかがいました。
——工事の今の進行状況は?
中出 昨年末から行っていた第25興和ビル解体工事は、地下部分の躯体(くたい)と耐圧版の解体がもう少しで終わるところです。解体を終えたら、埋め戻しと整地を行い、2月からはいよいよ新校舎建物の基礎となるくい打ちを始めます。 |
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——苦心はどんな点ですか。
中出 解体工事の終着点も見えてきて、今は、学院の担当者のみなさんへヒアリングして、照明や電源の位置などをフロアごとの設計図面に細かく記す「総合図」を作成することに腐心しています。用途や要望を反映させた「総合図」の出来栄えが満足度に直結しますし、実際の工事を始めてから設計変更をするとコストも時間もかかってしまうので、細心の注意を払って打ち合わせを重ねているところです。
——工法に特徴はありますか。
中出 近ごろ高層建築でよく用いられている、プレキャスト・コンクリート・カーテン・ウォール(PCCW)工法を採用しました。鉄骨の柱と柱の間に、あらかじめ工場で加工されたPC(プレキャストコンクリート)板を差し込んで外壁とする工法で、天候などに左右されることなく部材を計画的に製造でき、しかも、建物周囲に作業用足場を組まないで取り付けられるので、工期の短縮とコストダウンが図れます。目隠しとなる足場がないので、躯体工事に入る3月以降は、建物が少しずつ上に組み上がっていく様子が間近でご覧になれると思います。
——工事2年目の抱負をお願いします。
中出 今までいろいろな建物を手がけてきましたが、大妻の建物が私の現役最後の仕事になりそうなので、この工事には思い入れをこめています。学生、教職員、すべての利用者に喜んでいただける建物になるよう、今後も気を引き締めて作業にあたる考えです。
——ありがとうございました。
解体完了もあとちょっと |